さくら治療院講義　～全身疲労感に効果のある経穴（つぼ）～

2008年8月25日

毎週月曜日にスタッフの技術・知識向上の目的で行われている院長による講義、今回は「全身疲労感に効果のある経穴（つぼ）」

御来院される患者さんがよく使われる言葉「全身疲労感」、ではいったい「疲労」とはなにか？

医学的に疲労とは
細胞間の相互関係の異常により生じた機能の低下であり以下の３種がある。

・自覚的疲労
　身体的、あるいは精神的作業を連続して行ったときの、倦怠感、不快感、脱力感など
・他覚的疲労
　作業能力の量的または質的低下
・生理的疲労
　疲労の原因となっている生理機構の変化

簡単に言うと、脳から骨格筋、内蔵筋への神経伝達の遅れ、阻害が生じる事である。

ではこれをふまえ「疲労感」を改善するにはどのような経穴（つぼ）を使えば効果がでるのか？

東洋医学的な考えでは脳をまとっているのは足の太陽膀胱経という経絡である。
そしてこの経絡には五臓六腑に関係した兪穴という経穴（つぼ）が背部にあり、この兪穴へ正確に指圧、マッサージなどによりアプローチすることで一定の効果が期待できる。

実際講義の中でパートナー同士この兪穴を中心に指圧、マッサージをしたところ全員、疲労感の改善を訴えた。

「疲労」というよくきく言葉を医学的に見直すことで、治療方法、治療効果に大きな影響を与える事を改めて感じた。
今後も患者様の身体症状を少しでも楽に出来るよう、治療技術の向上に日々努力していくのみである。

 

編集 伊藤