治療;鍼、按摩、指圧。
50代男性、左臀部、左大腿後面~下腿後面外側の痺れ、4年前に整形にてL4-L5の狭窄と診断。その当時は牽引と電気治療にて痺れ消失。だが2年前にまた痺れが強くなり本院に来院。
L4-L5と痺れの局所とをつなぎ、神経パルスと、腰部、下肢を始め筋緊張、筋硬結を丹念にマッサージにて治療。術後3、4日は痺れ消失しているが、また1Wくらいで元に戻ってしまうということを1年ほど繰り返していた。
そこで、患者のTh7-Th8付近の脊柱上に約5cm大の脂肪種があることに着目した。
20年前くらいからあり、本人は痛みも違和感もなく気にならないとのことだが、身体の正中線上にある督脈上に異物があること自体、経絡の流れを阻害しているのではないか?とにらみ、脂肪種に中国鍼30番を使用し、囲刺にてアプローチを始めた。1/2wの頻度で治療。1年たった現在では約3cmまで縮小した。そして現在では痺れが完全消失している。思い返すと脂肪種にアプローチを始めてからの期間と痺れが消失し始めた期間が合致する。
直接的な因果関係があるかはこれから経過をみて判断していきたい。
(安東)
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鍼・灸、按マ指師;必要なこと。話し合い。
今、業界では鍼灸マッサージに対してEBM(科学的根拠に基づく医療)に耐えうる治療法かどうかが活発的に議論・研究がなされている。「鍼灸は効く。」鍼灸師、按マ指師の資格を持つものであれば誰しもが、自分の施術が効くという自信を持ちたいはず。そういう気持ちを持っている時は、ミスが少ない時期である。ところがある程度経験(experience)を重ねてくると「効いた」→「鍼灸で治る。」という自信に変わるケースが非常に多い。そこが大きなミスをする可能性を秘めている。簡単に「鍼灸マッサージで治りますよ。」などといい、患者さん側も術者に経験があるからと信じてしまうケースが多い。院内であった一例であるが、上り坂で息切れを訴えていた。肩が凝り過ぎと疲労のために息切れがするのかと施術者側も患者さん側も思ったらしい。肩を解すと一過性に息切れは緩和するがやはり、息切れがとまらない。結果的には病院で診療してもらいペースメーカーが必要である房室ブロックとのことであった。もし、それを患者さんに示唆できなかったらと思うと危険な状態になっていたことは予想がつく。やはり三療師にもある一定の知識が必要になることはここからもわかるであろう。鍼灸マが効く効かないは大切なことであるが、最も大切なことは患者さんのちょっとした雑談的な話から「んっ?。」と何かあるというセンサーを働かす能力もその一つである。
(櫻井・廣瀬・辻)
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千葉競輪往療報告:平成20年12月11日~13日
1日目17名(施術者2名にて)
2日目6名(施術者1名にて)
3日目7名(施術者1名にて)
合計30名の選手の施術を行った。
今開催はいつにも増して選手の要求は様々であった。
「下半身のみ」、「上半身のみ」、「全身軽めで」、「明日に残ってもいいからがんがん入れて」、「最近弱いので力が入るようにしてくれ」、「ストレッチで身体を軽くして」、「トレーニングのアドバイスをしてくれる。」など選手により希望の治療方法、目的は異なる。その要求に答えるべく40分の中で最大のパフォーマンスをし結果を出す。選手が生活をかけレースで勝負をするのと同じで、私達施術者も選手一人一人との勝負である。その全てに答えられていたかは定かでないが、今開催で施術を担当した選手の競争成績はこぞって好成績だった。またお互いに結果を残せていたためか、3日間全て治療を受けに来た選手が多いのも今開催の特徴であった。競輪選手、治療家と全く異なる職種だが同じプロフェッショナルとして今後も切磋琢磨していきたい。
(伊藤・三瓶)
【アクセス】
電車:京成線三咲駅より徒歩5分
(お車でお迎えいたします)
お車:京葉道路 花輪インターチェンジより約15分
【住所】千葉県船橋市三咲1-8-8
※移動中や施術中は申し訳ありませんが電話に
でられない場合があります。